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日本庭園と茶庭 その1 [施工の様子]



こんにちは。千葉県東金市でエクステリアやガーデンの提案をしております、
株式会社ダイカワのブログ担当・藤田です。

洋風や欧風のお庭の施工が増えている昨今ですが、
今回は日本庭園の現場を載せてみようと思います。

日本庭園の魅力は風情ある和の趣き、日本の心!ですね[わーい(嬉しい顔)]
その中でも今日は、茶道には欠かせない「茶庭」の施工のお話です。

~大網白里市 A様邸~
【施工前】
着工前1.jpg
A様はお茶の先生です。
ご自宅にお茶室を造られるのと同時に、庭づくりのご依頼を
ダイカワが承りました。

着工前2.jpg

着工前3.jpg

着工前4.jpg
飛び石などもあるのですが、
経年とともに土や雑草で埋もれていました。


【施工後】
茶庭1.jpg
外(入り口側)の様子です。
茶庭は露地とも言い、草庵式の茶庭を指します。
露地は外露地(入り口側)と内露地(茶室側)からなり、間を中門で隔てています。
この施工ですと、中間にある垣根(四ツ目垣)が中門の役割を果たしています。

茶庭2.jpg
こちらは内露地(茶室側)からの眺めです。
飛び石、つくばい、灯篭などが設置されています。
飛び石が茶室側へと分岐するところの石を踏分石〔ふみわけいし〕、
茶室前の段差を埋めるひときわ大きな石を沓脱石〔くつぬぎいし〕・
または踏石〔ふみいし〕、次の石を落石〔おとしいし〕、
踏石から3番目に続く石を乗石〔のりいし〕と言います[目]

排水枡の目隠し3.jpg
外露地の排水枡は目立たぬように、古瓦と三加茂石で覆いました。
古瓦の持つ長い月日を経た風合いは侘びの心を
重んじる茶庭の素材としても良く生きてきます。

塵穴4.jpg
これは塵穴と言って、露地の落葉など塵を入れるための穴です。
穴には小さな自然石(覗石〔のぞきいし〕)を取り付けます。
茶会の際には青葉や青竹の塵箸が立て掛けられたりするものです。

茶庭5.jpg
葛石〔かずらいし〕(長方形の長い石)で隔てた右手には
つくばいと灯篭が並びます。
奥に見える立灯篭が織部灯篭です。

寸松庵灯篭6.jpg
手前の置き灯篭が、寸松庵型と呼ばれる灯篭です。
江戸初期の茶人・佐久間真勝が晩年京都に構えた
庵である寸松庵にちなんだ名前がついています。
ちなみに佐久間真勝が師事した茶人が古田織部
(奥の立灯篭の名前の由来)です。


このように古くからの歴史や精神的境地から
名づけられ、構成された要素の多い茶庭ですが、
完成した時点で「終わり!」ということにはなりません。
できるだけ自然の趣きを持たせること、人工物を避け、
侘び・寂びの示す、古いものの内側からにじみ出てくるような
外面に囚われない美しさを表すには年月が必要です[時計]

というわけで次回は茶庭のその後の様子をお伝えします[ペン]

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